NPO 在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク 全国の集い in 鹿児島 2016は、『ご近所』が主役 おひとりさまも人生100年「きばいやんせ!!」
平成28年9月18日(日)・19日(月・祝)
かごしま県民交流センター

実践交流会4 人材育成・教育

 

4.人材育成・教育

座長 長縄 伸幸 医療法人フェニックス
   大久保義人 みどり明星クリニック

キーワード 包括ケアシステムを見据えた人財の配置と育成

趣   旨
在宅医療・在宅ケアを支える人財教育と新たな役割分担を考える
~あなたのチームは全天候型近代野球、地域特性を生かす近代サッカー?~
「2025 年の地域包括ケアシステムの確立」に向け、準緊急的国策として診療報酬改定(2014、2016)および介護報酬改定(2015)を通じて具体的にその実行を迫っています。
そして、2 年後(2018)の診療報酬・介護報酬の同時改定でほぼその全貌が明示される予定です。
少子・超高齢化社会という国難を乗り切るため、地域特性を生かし、効率的で良質な街づくり(地域包括ケアシステム)を地域力で構築することが急務です。私どもネットワークの会員はネットワーク創設以前より地域における使命感から多職種や住民を巻き込み各地で独自に地域づくりを行ってきました。その遺伝子は現在でも本会の中核的存在ですが、今こそ新たな視点でその活動を見直し、そのノウハウを会員全員で共有する必要があると考え、昨年より実践交流を図っています。
今回の実践交流会のテーマとして表題の如く、「2025 に向けた各職種の新たな役割」を論じたいと思います。少子・超高齢化社会は、働き手もいない社会であり、現実的に我々現場でもすでに事業継続に関わる大きな問題になりつつあります。その難問に未来を見据えた取り組みが各地で始まり成果をあげています。
時代の大きなうねりの中、組織運営・経営論議に至る広い視野でのご討議をお願いいたします。
なお、今回の鹿児島大会から、大石佳能子・桑原由次・草場鉄周の多彩で有能な3 人の理事が担当理事として参加していただく事になりました。大会本部の担当委員の大久保様とともに魅力ある企画を予定していますので、ぜひ多くの方からの実践発表およびご参加を切望いたします。

No 発表者氏名 所属先 職種 演題名
01 島川 理英 生活介護サービス株式会社 介護支援専門員 エルダーメンター制度を導入した1年の振り返り~介護職の早期離職を予防したい!!!~
 今年度、千葉労働局より発表された「最近の雇用失業情勢」によれば、千葉県下での有効求人倍率は1.09倍 となり前月比で0.03ポイント上昇し、求人数は17か月連続の増加、求職者の低下は58か月連続の減少となっ ており、介護業界に限らず人手不足への対応は社会的に喫緊の課題である。介護業界の離職率等に関し、介護 労働安定センターによる平成26年度介護労働実態調査では1年間の介護職員における離職率は17.5%、その うち1年未満の者は40.4%、1年以上3年未満の者は33.4%となっている。弊社におけるH26.6.11 〜 H27.6.10までの離職者の分析によると離職率は33.2%、そのうち1年未満の者は51.5%、1年以上3年未 満の者は20.6%となっていた。  そこで平成27年4月の介護保険法改正において、処遇改善加算に係る職場環境要件を一つの契機として弊 社で実施した研修・教育の再構築のうち新人教育に関するエルダーメンター制度の取り組みについて報告する。
02 佐藤 祐紀 社会福祉法人 野の花会 アルテンハイム鹿児島 事務員 集まり.つながり.育つ採用~人材確保プロジェクト・時代にふさわしく意識を変えよう~
【はじめに】厚生労働省が出した「2025 年に向けた介護人材にかかる需給推計」では介護業界で37万人の 人材が不足すると述べられている。当法人は医療、施設、在宅サービス等全36事業展開し、職員数は400 人を超え人材確保、人材育成に力をいれている。【人材確保・育成への取り組み】採用される側に、より近 い立場にある若手職員を中心に人材確保プロジェクトチームを立ち上げ、多種多様な企画を立案し実施し た。当法人は開設以来、抑制・拘束のない介護を続け、日中おむつゼロ、負担の少ない介護、ロボット等 先進的技術を積極的に取り入れ、職場環境の改善・キャリアアップの場の提供に努めている。【結論】質の 高いサービスは質の高い人材により支えられており、処遇改善や資格取得など人材育成を積極的に行って いくことが重要である。テクノロジーを駆使して、時代の先端を行くテクノロジストを目指し、今後も人 材確保、採用実績向上に努めていきたい。
03 浅野 智美 医療法人社団都会 ホームヘルプステーションひまわり 介護職 訪問介護を支える人材の確保について~ 仕事と家庭を両立させる職場作り ~
 当事業所は介護保険がスタートした平成12年に開設されました。開設当初8名だった職員が平成17年 には36名となりました。この当時、職員の多くは子育て世代で、求人をかけなくても次々と応募がありま した。しかし、その後は退職が続き、現在の職員数は22名となっています。ここ数年は求人広告を出して も全く成果が得られない状況です。現任職員の高齢化が着実に進んでいることも懸念されます。  今後も事業を継続し、質の高いサービスを提供していくためには、人材の確保と育成が必要だと考えます。 採用がままならない現状の中、職員の離職は大きな損失となります。現任職員の離職を食い止める為には どうすれば良いのか。その対策の一つとして、仕事と家庭を両立できる職場の環境作りに取り組みました。 当事業所がおかれている状況と取り組みとを報告します。
04 井 敬司 坂梨ハートクリニック 看護部 介護士 熊本地震を経験してマニュアル改善
 当院は19床の有床診療所です。4月16日午前1時25分熊本地震、地面から突き上げるような揺れ、看 護師と私ヘルパーの二人体制の夜勤で地震発生同時に病院が停電となった。  小さな灯りで照らすと物が散乱。看護師と手分けをし患者様をみまわる。その間も余震は繰り返し私達 は安心できるよう声掛け続けた。また院長先生やスタッフ51名中4名が、夜が明けて17名が駆けつけて くれ心強く感じた。救急搬送受け入れ2人、家屋等に被害があり入院患者7名、病院に避スタッフが迎え に行くケースもあった。許可を得てベット数25へ増床。外来フロアーでも5名患者様受け入れた。現在も 患者様の震災、土砂災害の状況に合わせ対応している。今回の地震を通して他医療機関、地域との連携  繋がりを確認。また全員かけつける災害マニアルのへの見直し改善に繋がった。
05 吉田 理 特定医療法人フェニックス 事務職 人財力から組織力へ、組織力から地域力へ。~新たな多職種協働に向けたプロフェッショナル育成を目指して~
 国は2025年までに専門職の新たな役割分担と連携による医療・介護サービスの全体最適化を目指して いる。その実現には各職種の専門性向上は不可欠だ。一方、同年には介護人材が38万人不足するとも推計 されている。この10年後を見据え多様な人材を確保しつつ、そのひとりひとりが地域包括ケアの支え手と して大きく育つ組織づくり=人財育成の仕組みづくりに着手した。第一に、キャリアを通じた成長の土台 としてまずは決められたことを守る基本習慣や、自ら課題に気づき、省察や経験から学習する態度の習得 を目指した。その上で、より専門性高い実践知を獲得できるよう、個人の資質や働き方に応じたキャリア 形成を適切に評価し、その熟達度に応じ教育訓練やチームで学びあう仕組みづくりを行った。  これらの取組により、来たる地域包括ケア時代に必要とされる互いに実践知を高めあいながら未知の課 題に対して突破力ある強いチームを目指していきたい。
06 小倉 麻希 医療法人春成会 介護老人保健施設アメニティ国分 支援相談員 地域の先輩方のお力拝借~シニア層とワークシェアの試み 始動~
 施設内では慢性的な人手不足の状況を、地域の力を借り、施設の活性化が図れないかとの気づきを得た のでここに報告する。【事例紹介】直接介護を優先して行なう結果、利用者様の生活の質にまで目が向けら れない、やりたいケアが出来ない苦悩→介護職員が働きやすい環境の整備が必要。施設内では全職種が一 致団結して、職種の垣根を越えた協力体制を構築。施設外へのアプローチを試行的に実施、母体医療機関 の患者様に声を掛け、2名のシニアの方を雇用する。雇用後、個々の得意な事や希望に応じ業務内容を決定。 マニュアル作成し、能力に応じステップアップ。【考察・まとめ】シニア層の雇用により、介護職員が専門 性の高い業務に専念できる環境に近づける事ができた。利用者様の表情も和らぎ、世代の近い方々同士だ からこそ分かり合える、心が通う瞬間を目にする事ができた。今後、地域のシニア層に向け有償ボランティ アを募る仕組みを検討中である。
07 上園 卓哉 社会福祉法人大一会 障がい者支援施設大口園 施設長 出逢い”と“つながり”をデザインする! ~全員参加型の人材戦略~
(1)はじめに 少子高齢化に伴い、福祉経営の最重要課題として考えている人材確保と定着について、こ れまでの経緯と具体的な実践事例の意義と考え方、今後の課題について発表させていただきます。(2)人 材確保 リクナビ、マイナビ、SNSの活用 資格・経験・ボランティア不問の正職員採用 新卒採用リクルー ターの採用求人プロジェクト活動 新卒住宅補助 伊佐LOVE採用、スポーツ採用、熱血採用 個別会社 説明会の開催合同企業説明会への参加 職員紹介制度 (3)人材育成 プロジェクト活動 人事考課の個 別面談(年2回) プリセプター制度 実践事例報告会認知症サポーター養成講座 施設見学ツアー 経営 計画発表会 他施設コラボイベント(研修会、ガイダンス)創立記念日ツアー(4)離職者対策 ありがとう カード働きやすさの追求 →休日の充実(PTA休暇、バースデイ休暇、アニバーサリー休暇、リフレッシュ 休暇、MVP休暇、ボランティア休暇、家族の看護休暇、産休育休)有休の貯蓄制度、時間単位、有休買取 つながり(同期...内定式、先輩...理事長杯、後輩...プリセプター、上司...面談)定期的な人事異動360度評 価サイボウズ各種手当の見直し職員アンケートの実施(5)今後の課題 伊佐市の施策との融合(空き家対策 等)福祉業界のPR不足法人の認知度UP中途市場の開拓(高齢労働者の積極的な活用)