NPO 在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク 全国の集い in 鹿児島 2016は、『ご近所』が主役 おひとりさまも人生100年「きばいやんせ!!」
平成28年9月18日(日)・19日(月・祝)
かごしま県民交流センター

ランチョンセミナー 2日目

 

ランチョンセミナー10
ノロに見舞われて

座 長      徳永 正義(社会福祉法人山陵会 理事長)
演 者      宮路 重和(医療法人春光会・社会福祉法人春光会 理事長)

 平成24年12月に、宮崎県日南市の医療法人春光会・東病院でノロウィルスによる集団感染が発生しました。療養病棟入院中の高齢者が次々に罹患し、6人の方が誤嚥性肺炎で亡くなりました。治療を開始し、保健所に報告し、対策に追われながら、役所に勧められた記者会見をしました。会見の翌朝、各新聞で厳しく非難されました。マスコミの攻撃に耐えながら、職員全員が日夜必死にノロ対策に励んでくれました。お蔭様で、結果的には、記者会見の日にはノロの拡大は阻止されていたのですが、発生から35日目に終息宣言をしました。病院にとって痛恨の大事件でしたが、貴重な経験でもありました。  この集団感染の発生から終息宣言までの経過を検証・記録して、本にまとめることができました。このたび、このような機会をいただきましたので、ノロ集団感染の発生から終息までの経過、マスコミが非難した内容の検証、賠償金の問題、感染防止策等について私見を申し述べます。さらに、この検証の結果新たに見つかった、聞いてびっくりで、知らなければ大変危険な感染経路について、お話しいたします。

 

ランチョンセミナー11
職種別交流会 〜本音で語ろう〜

座 長      藤村 淳子(社会福祉法人 淳涌界)
演 者      中堀千賀子(医療法人あいち診療会)
         藤本 隆浩(医療法人あいち診療会)

「職種別交流会」好評につき、昨年に続き今年もやります。
在宅医療の講演や、様々な研修は何処でもやっています。
全国の集いは各地で活動する人々が、それぞれの活動を発表して情報交換しあい、明日からの活動のエネルギーや、知恵をもらって帰るところです。
実践交流会は現場での活動を発表する大切な場ですが、みんな「エイカッコシイ」します。
大勢の前でかっこ悪い話なんてそうできるものではありません。
でも私たちがエネルギーをもらえたり、知恵を得たりするのは実は失敗談からなのです。
「あっ、同じ失敗してる」「みんなそんな経験しているんだ」
地域包括ケアの成立に教科書はありません。地域差があり一様に出きるものでもありません。これからの地域包括ケアづくりの主役は、様々な職種が担う必要があります。
その基本は専門職としての能力ですが、そこに様々な別の力も必要です。
きっとこの職種別交流会で何か得るものがあり、人の役に立つ機会があります。
皆さんと楽しい時間を過ごせることを楽しみにしています。
看護師 リハビリ ケアマネ 医師等のグループを作ってワイワイやりましょう。

 

ランチョンセミナー12
“健康寿命延伸のための歯科医療” 〜新概念:オーラルフレイル(口腔機能の虚弱)と介護予防〜

座 長      大川 延也(大川歯科医院)
演 者      加藤 武彦(加藤歯科医院)

 地域包括ケアに関連して、介護予防に口腔機能の低下(新概念:オーラルフレイル)を早いうちに見つけ、歯科治療で「何でも噛める健康な口」に戻し、それを維持することが、要介護状態にさせないための大きなターニングポイントであること。このことを東大の飯島勝矢先生のグループが千葉県柏市において、大規模虚弱予防研究(柏スタディ)で証明され、歯科界に熱いエールが送られてきました。たまたま私はここ20 ~ 30年来、口から食べることの重要性について、自分の臨床でもまた、医科や介護の先生方との対談を通して、このことを訴えてまいりました。
 この度「健康寿命延伸のための歯科医療」を11月の加藤塾(全国在宅訪問歯科研究会)での特別講演としてつくりましたが、ちょうど良いタイミングですので、鹿児島大会で多くの医療関係者、多くの介護関係者にこのことをお話し、お伝えできれば幸いに思います。

 

ランチョンセミナー13
地域包括ケアシステムの立ち上げ方と進捗評価(横浜市青葉区等の事例から)

座 長      大澤 誠(医療法人あづま会)
演 者      大石佳能子(株式会社メディヴァ代表取締役)

 高齢化が急速に進展する日本において、高齢者が最期まで自分らしく過ごすインフラとして地域方ケア・システムの整備が急がれます。しかしながら、実際は、どうやってスタートを切れば良いか、悩んでいる地域、基礎自治体が多く見られます。
 横浜市は2012年に東急電鉄と「次世代郊外まちづくり」協定を締結し、郊外住宅地の再生を図り、その一環として青葉区をモデルとし、地位包括ケア・システムづくりに取り組みました。
 青葉区は未だ人口流入があり、高齢者問題は大きくクローズアップされていません。その中で、行政、医師会、多職種の関心と方向性を統一するためには、死亡診断書を元に行った正確な現状分析、将来推計が有効でした。また、大きな方向性を定める「部会」と、課題別に対応策を検討する「ワーキング・グループ」の両建ての組織で討議を行い、解決策を見出しました。
 これらのプロセスと、その中から生まれた地域包括ケア・システムの進捗状況チェック表を共有します。

 

ランチョンセミナー14
関西から発信〜笑いと介護

座 長      辻  博司(医療法人啓友会)
演 者      福嶋 二郎と仲間たち(医療法人啓友会)

 24時間365日患者利用者に寄り添い、適切な介護と勇気と笑いを提供し続ける仕事、それが介護です。おしりのしわを見ただけで、それがどこの誰だか即答できるのが介護職です。
 認知症利用者のボケに対する介護職の〈返し〉がつまらないと、他の介護職員に「なんやねんその返しは!もっと気合のあるつっこみせんかい!」となじられるのが大阪の介護現場です。
 90歳を越えた寝たきりの要介護高齢者を「腹を抱えて笑い転がせてみせる」
 関西の介護職員の真骨頂をご覧ください。

 

ランチョンセミナー15
認知症を含む高年齢者患者の在宅医療の現状と取り組み

座 長      吉元 和浩(みどり明星クリニツク 院長)
演 者      川上 秀一(医療法人明輝会理事長 内村川上内科 院長)

 今後「地域包括ケアシステム」が推進されていく中で、高齢在宅患者がいかに住みなれた地域で生活していくかが大きな課題になっている。
 特に「新オレンジプラン」に示されているとおり、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になるといわれている中、認知症患者の意思が尊重され住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けるためには、適時・適切な医療・介護等の提供および地域での見守りが重要となる。
 このような中、当セミナーでは
  ①内村川上内科での在宅医療の現状
  ②高齢在宅患者への介入の実際例(認知症を含む)
  ③在宅認知症患者に対する医療・ケアの留意点
  ④多職種での在宅患者の見守りについて
  ⑤今後の在宅医療への取り組みについての5点を中心に、在宅医療の現状と取り組みについて紹介する。

 

ランチョンセミナー16
超高齢化社会を救う新たな介護福祉士の誕生

座 長      石田 一美(秋櫻醫院)
演 者      植田裕太朗(聖隷クリストファー大学 介護福祉専門学校)

 現在、我が国は超高齢社会を迎えている。総務省によれば平成25年では65歳以上の高齢者人口は3186万人(総人口の割合は25.0%)となり、今後も増加することが予測されている。それに伴い介護保険を必要とする要介護高齢者の増加し介護保険財政は圧迫されている。
 このような介護保険財政を打破していくためには今後高齢者数の減少は見込めないため第一に予防であるが要介護高齢者に該当したとしても科学的根拠に基づいた質の高い介護を提供し利用者の自立性を回復させる必要があると考える。そこで現在、全国老人福祉施設協議会を中心に自立支援介護といった新たな介護福祉実践が行われている。
 全国老人福祉施設協議会においては介護保険制度の理念である「自立支援」の実現に向けて12年に渡り介護職員に対する講習会を行っており平成27年には日中おむつ使用率0%の特別養護老人ホームが100施設に達するなどの自立支援に対する成果を上げている。自立支援介護では①水分②食事③排泄④運動を基本ケアとし要介護高齢者の自立性の回復を目指すものである。
 ADLの自立がされれば同時にQOL向上にも繋がる。このような良質なケアを行う中心にいるのが介護福祉士である。
 これまでの介護福祉士はお世話のイメージが根強くあるが自立支援介護を行うことで要介護高齢者の自立性が回復し、結果的に介護保険財政を軽減できるものと考える。

 

ランチョンセミナー17
HAL®介護支援用ロボット導入による効果〜負担の少ない介護を目指して介護テクノロジストの育成〜

座 長      新  智哉(介護老人保健施設 ラポール吉井)
演 者      村添 拓馬(シルバータウン アルテンハイム鹿児島)

 昨今、介護の世界では負担の少ない介護が実践・推進されており、質の向上を図るためにはハード、ソフト両面での整備が不可欠です。
 社会福祉法人野の花会では腰痛軽減や離職率防止につながると考え、スライディングボード・シート、イージースライド、リフトなどの介護機器を活用して負担の少ない介護を積極的に実施しています。国でも介護の人材確保の取り組みの一つとして、ロボットの導入で「負担の少ない介護」を促進すべく予算もついており、経済産業省の「ロボット介護推進プロジェクト」にも積極的に取り組んでいます。
 移乗や排泄動作などまだ持ち上げる場面が一部あるため、サイバーダイン株式会社が開発研究したHAL 〜介護支援用(腰タイプ)を導入しました。概要として腰の筋肉に電極を貼り腰にロボットを装着し、物を持ち上げる時に脳からの電気信号を検知し、腰への負担を25 〜 40%軽減できます。重さは2.9kgと軽量、とても小型で介助者が安全で身につけたまま日常動作が可能なため自然な介護動作が実現できます。
 積極的に取り組んでいる「負担の少ない介護」の活用に合わせてロボットを導入することでお客様、職員とも負担が大幅に軽減したと思われます。今後も介護テクノロジーを使いこなせる人材を育成し、我こそは時代に先駆けたテクノロジストであるという誇りをもって働ける環境を作っていき、介護職を価値ある仕事としていきたいです。
体験会を通してHAL 〜介護支援用をご紹介します。